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【これで解決】USB Type-CとThunderbolt3の違いにもう迷わないゾ!

USB Type-CとThunderbolt3のコネクタ(およびケーブル)の違いについて調べてみましたのでシェアします。

はじめに

パソコンの新しいインターフェースであるUSB Type-CとThunderbolt3は、コネクタ形状が同一にもかかわらず、機能の一部に重複や違いがあるため、非常に分かりづらいのが特徴です。

「自分のPCについてるコネクタはThunderbolt3なの?」とか「Thunderbolt3接続するのに何を買ったらいいの?」という疑問を抱えている人はとても多いと思います。

そこで本記事では、「知りたいこと」がスッキリ分かるように、この2つの規格の違いをまとめてまいります。

Thunderbolt3とは何か

まず最初にThunderbolt3について説明します。

普通、この手の解説はUSB Type-Cの説明から入りますが、まず先にThunderbolt3の特徴を押さえたほうが理解は早いです。

というのも、Thunderbolt3は「全部入り」の規格だからです。

Thunderbolt3にはUSB Type-Cに実装可能な全ての機能が含まれています。逆に言えば、Thunderbolt3から機能を引き算したものがUSB Type-Cとなります。

Thunderbolt3には以下の機能があります。

  1. 40GBの高速データ伝送(ケーブルにより20GBに制限)
  2. 代替モード(別名「alt mode」でDisplay Port,MHL,HDMIがある)
  3. USB 3.1 gen2(10GB伝送)
  4. USB 2.0(480MB伝送)

このうちThunderbolt3独自の機能が40GBの高速データ伝送です。それ以外の機能はUSB Type-Cにも実装可能です。

また、当然ですが、Thunderbolt3の機能をフルに使うためには、Thunderbolt3ケーブルが必要です。ただし、Thunderbolt3ケーブルには大別して3つの種類があり、使用するケーブルの種類により一部の機能が制限されます(Thunderbolt3の性能をフルで活かせるのは、1.0m未満の「パッシブケーブル」のみです)。Thunderbolt3自体は「全部入り」の規格なのに、ケーブルにより機能制限がかかるなんて分かりづらいですよね。ケーブルについて詳しくは後述します。

ちなみに、Thunderbolt3ポートに普通のUSB Type-Cケーブルをつなぐこともできます。この場合、Thunderbolt3の独自機能である40GB(20GB)の高速データ伝送は当然使えませんが、それ以外の機能も使用するケーブルにより使えない場合があります。というのも、USB Type-Cケーブルの機能は製品ごとにバラバラだからです。USB Type-Cケーブルの機能別製品リストを掲載しましたのでご参考まで。

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なお、最近のThunderbolt3ケーブルには、雷マークの下に「3」という数字がプリントされています。コネクタの形状だけではThunderbolt3か普通のUSB Type-Cかの区別がつかないので、ちゃんと識別できるよう工夫されているわけですね。

代替モード(alt mode)とは

代替モードというのは英語の直訳なので分かりづらいですが、具体的には「USB Type-CをDisplay Port等の代わりに使えるよ」というのが「代替」という言葉の意味です。

昔からあったUSB規格の発展型にすぎないUSB Type-Cを土台に、映像出力などの機能を盛るのが代替モードの役割です。

土台となるUSB Type-Cをアイスクリームとすれば、代替モードはトッピングのようなものです。もちろんトッピング(代替モード)を搭載していないUSB Type-C製品もあります。

そして、Thunderbolt3はUSB Type-Cに搭載可能な代替モードを全て兼ね備えています。

Thunderbolt3も代替モードの一つ

Thunderbolt3は40GB高速データ伝送という独自機能を持つ規格の一つなのですが、Thunderbolt3には独自形状のポートやケーブルが存在せず、代替モードとしてUSB Type-Cに搭載させることで製品化しています(技術的な仕組みは少し違う。詳しくはこちら)。すなわち、Thunderbolt3も代替モードの1つなのです。

しかしながら、その他の代替モードも含めてUSB Type-Cに搭載可能な機能を「全部入り」させたものをThunderbolt3認証機器として販売しているため、規格としてのThunderbolt3と、製品としてのThunderbolt3認証機器がごっちゃになっています。このあたりが、Thunderbolt3について混乱してしまう一因ではないかと思います。

USB3.1 gen2とUSB2.0について

上記のとおり、Thunderbolt3は「全部入り」の規格なので、現行及び従来のUSB規格であるUSB3.1 gen2やUSB2.0としても機能します。ただし、これらのUSB規格とはポートの形状が違うため、例えばUSB2.0対応のマウスを接続するには変換ケーブルやハブが必要です。

なお、Thunderbolt3ポートへのUSB機器の接続には注意点があります。USB3.1対応の周辺機器をThunderbolt3ポートに接続する際は、必ず「パッシブケーブル」を使用するということです。

後述しますが、Thunderbolt3ケーブルにはパッシブケーブルとアクティブケーブルの2種類があり、アクティブケーブルは40GB高速データ伝送のみに特化したプロ向けの製品です。下記製品のようなアクティブケーブルではUSB3.1が機能しないため注意してください(自動的にUSB2.0での接続になります)。

Thunderbolt3とUSB PD(Power Delivery)の関係

とても紛らわしい論点ですが、Thunderbolt3があればACアダプタが不要だと誤解している方も少なくないと思われます。

新しいMacBookでは本体から電源ポートを排除し、Thunderbolt3ポートから給電する仕組みになっていますね。MacBookのThunderbolt3はUSB Power Deliveryという電力供給の規格に対応しているため、この印象がとても強いのだと思います。

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出典:ratocsystem公式

しかし、これはMacBookに搭載されたThunderbolt3がそのような仕様になっているだけで、すべてのThunderbolt3対応製品がUSB PDに対応しているわけではありません。USB PDに対応していなければ、Thunderbolt3(もしくはUSB Type-C)ケーブル経由で給電可能な電力はUSB3.1の4.5Wですから、とてもノートPCを駆動できるものではありません。

すなわち、Thunderbolt3とUSB PDは全くの別物!Thunderbolt3対応製品でも別途電源が必要なこともありうる、ということになります。

なぜThunderbolt3搭載のデスクトップPCは無いの?

これは余談のような論点ですが、Thunderbolt3ポートを搭載したデスクトップPCが欲しい!という方もいらっしゃると思います。

上記のとおりThunderbolt3は機能全部入りの優秀なインターフェースですから、ハイスペックなデスクトップPCにも搭載してほしいと思うのは自然な考え方ですよね。

しかし、Thunderbolt3を標準で搭載したデスクトップPC(据え置き機)は、わたしの知っている限り、ほとんど無いのが実態です。下記製品はThunderbolt3ポートを搭載した数少ないデスクトップPCとなります。

なぜデスクトップPCにThunderbolt3ポートの搭載が進まないかと言えば、おそらくはケーブルの問題でしょう。

詳しくは後述しますが、Thunderbolt3の全ての機能が使える1.0m未満のパッシブケーブルは実売で5千円程度と高価であり、しかも1.0m未満では使い方が制限されますよね。データ伝送速度が20GBに制限される2.0mのパッシブケーブルであっても1万円近くします。

上で紹介したような、机の上に乗るサイズの機種は例外として、ミドルタワー以上のデスクトップPCでThunderbolt3を活用するのは、現実的には難しいかもしれません。

どうしてもデスクトップPCでThunderbolt3を使いたい方は、マザーボードメーカー各社からThunderbolt3拡張カードが発売されているのでご検討ください。

なお、Thunderbolt3拡張カードを増設するためには、お手持ちのマザーボードに「Thunderbolt3ヘッダー」が必要ですのでご注意ください。

Thunderbolt3拡張カードの増設について情報の必要な方は、下記の記事もご参照ください。いま最も評判の高いBTOショップ「サイコム(Sycom)」さんで購入したPCのAsus製マザーボードに、Gigabyte製Thunderbolt3拡張カードを増設した際の模様を紹介しています。

www.nekatsu.com

Thunderbolt3のケーブルは3種類

これまでの説明の中でたびたび言及してきましたが、Thunderbolt3対応ケーブルには大別して以下の3種類があります。

  1. パッシブケーブル(1.0m未満
  2. パッシブケーブル(1.0m以上,最長2.0m)
  3. アクティブケーブル

Thunderbolt3の全ての機能を利用するためには、上記のうち「パッシブケーブル(1.0m未満)」を使用することが必要です。長さが非常に短いのは、Thunderbolt3ケーブルの長距離化は技術的にとても難しいからです。

また、パッシブケーブルには1.0mから最長2.0mまでのタイプもあり、こちらはケーブルが長いのと引き換えに、データ伝送速度が20GBに制限されます(1.0m未満のパッシブケーブルは40GB伝送が可能)。よくThunderbolt3の説明に「最大40GB」と書かれているのは、こうした理由があるためです。それでもUSB3.1gen2の2倍の伝送速度ですが、Thunderbolt3をフルパワーで使うことはできません。

アクティブケーブルは、40GB高速データ伝送に特化したケーブルです。各種代替モードやUSB3.1としての動作を捨てる代わりに、距離に関わらず40GB高速データ伝送が可能です。ただし、Amazon等で買えるアクティブケーブルは2mくらいまでで、それ以上の長距離化は光ファイバーによる業務用製品になると思われます。

USB Type-Cとは何か(Thunderbolt3との違いを中心に)

ここまで長文にお付き合いいただき感謝いたします。以降はUSB Type-Cについて、Thunderbolt3との違いを中心に説明してまいります。

USB Type-CのベースはUSB2.0だ

まず最初に、USB Type-Cを理解する上でとても重要なことは、USB Type-CのベースはUSB2.0だということです。

USB Type-CはUSB2.0として動作する以外、製品間の共通点はありません。

最低限の機能としてUSB2.0としては動作しますが、製品によって以下の機能を含んだり含まなかったりします。

  • USB3.1 gen1
  • USB3.1 gen2
  • 代替モード(DisplayPort等)
  • USB Power Delivery

USB Type-CはUSB3.1の上位互換ではない

USB Type-CはUSB3.1やDisplayPortの上位互換ではありません。したがって、コネクタ形状がUSB Type-Cであっても、伝送速度が10GB(USB 3.1gen2)のものもあれば、480MB(USB2.0)のものもあります。MacBookから外部ディスプレイに出力したいのであれば、DP alt modeに対応したケーブルが必要です。

ちなみに、コネクタの形状は両端USB Type-Cでありながら、USB2.0の機能しか持たない製品も販売されています。

要するに何が重要かというと、USB Type-C搭載のパソコンや周辺機器を買うときは、仕様(機能)をよく確認する必要がある、ということです。

最新のインターフェースだから伝送速度は早いんだよね?とか、外部ディスプレイに接続できるんだよね?という思い込みは厳禁です。製品ごとに機能が異なるので注意してください。

USB Type-Cは普及するのか?

USB Type-Cのコネクタ形状は、小型でリバーシブル(上下やin-outの形状が同じ)という、インターフェースとして非常に優秀な特長を持っています。個人的には、有線によるインターフェースの最終型ではないかと思うほど、素晴らしい形状となっています。

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出典:ratocsystem公式

いまひとつ普及率が伸び悩んでいるのは、パソコンの買い換えペースが鈍っているため、従来規格製品(USB2.0やVGA端子など)の販売が継続されていることが理由でしょう。

USB Type-Cは、少なくともUSB2.0の上位互換として普及すべき規格だと思われるため、今後の動向には注目していきたいところです。

Thunderbolt3及び各種USB Type-C製品一覧

Thunderbolt3対応製品はとても数が限られているため、対応製品を列挙していきます。USB Type-C対応製品はノーブランド品も多数出回っているため、機能別にいくつかピックアップしていきます。

Thunderbolt3ケーブル

Thunderbolt3ケーブルには、パッシブケーブル(1.0m未満)、パッシブケーブル(1.0m超)、アクティブケーブルの3種類があります。パッシブケーブルはケーブル長により機能に違いがあるので注意してください。

パッシブケーブル(1.0m未満)

Thunderbolt3の性能をフルに発揮するためには、1.0m未満のパッシブケーブルを選択する必要があります。

メーカー名 品名/型番 伝送速度/ケーブル長/電力供給
Belkin F2CD084bt0.5M 40GB/0.5m/100W
Cable Matters 107002-BLK-0.5m 40GB/0.5m/60W
Plugable TBT3-40G50CM 40GB/0.5m/60W
スターテック TBLT34MM50CM 40GB/0.5m/60W
パッシブケーブル(1.0m以上)

長さ1.0m以上のパッシブケーブルは伝送速度が20GBに制限されます。その他の機能は1.0m未満と変わりませんが「最速」を求める方はご注意ください。

メーカー名 品名/型番 伝送速度/ケーブル長/電力供給
Belkin F2CD081bt1M 20GB/1m/60W
Cable Matters 107002-BLK-2m 20GB/2m/60W
Cable Matters 107002-BLK-1m 20GB/1m/60W
Plugable TBT3-20G2M 20GB/2m/60W
Plugable TBT3-20G1M 20GB/1m/60W
スターテック TBLT3MM2M 20GB/2m/60W
スターテック TBLT3MM1M 20GB/1m/60W
アクティブケーブル

アクティブケーブルはケーブル長に関わらず、最大伝送速度(40GB)を重視したプロユースの製品です。USB3.1やDisplayPortとの互換はありませんので注意してください。

メーカー名 品名/型番 伝送速度/ケーブル長/電力供給
Belkin F2CD085bt2M 40GB/2m/100W
Cable Matters 107012-BLK-2m 40GB/2m/100W
Cable Matters 107012-BLK-1m 40GB/1m/100W
CalDigit TBT3-A20B-540 40GB/2m/100W
CalDigit TBT3-A10B-540 40GB/1m/100W
スターテック TBLT3MM2MA 40GB/2m/60W
スターテック TBLT3MM1MA 40GB/1m/60W
AKiTiO AMU-TB3CB000-002 40GB/2m/100W
延長ケーブル

Thunderbolt3ケーブルの長さが「ちょっと」足りないとき、延長ケーブルを利用するという方法もあります。価格的には非常に安価なので試してみる価値はあるでしょう。

ただし、「当ケーブルを2本以上使用しての延長は動作保証外となります」との注意書きにもあるとおり、Thunderbolt3ケーブルの長距離化は動作が安定しない可能性があります。

Thunderbolt3 拡張カード

拡張カードを増設することで、デスクトップPCでもThunderbolt3を利用可能です。

マザーボード側に「Thunderbolt3ヘッダー」が必要なので、あらかじめパーツメーカーのホームページで対応状況をご確認ください。

GIGABYTEは製品ホームページで、自社製マザーボードの対応状況を掲載しています(最新マザボについても情報をアップデートしてくれており好感が持てます)。

www.gigabyte.jp

なお、自宅環境にてGIGABYTEの拡張カードGC-ALPINE RIDGEをASUS製マザーボードにPRIME Z370-A接続しましたが、メーカーが異なっても問題無く使えました。

ちなみに、Thunderbolt3の拡張カードとマザーボード上のヘッダー(端子)は以下のように接続します。この他にもう1本のケーブルをグラフィックボードに接続します。

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USB Type-Cケーブル

USB Type-Cケーブルには、両端Type-cのケーブルと、変換ケーブルがあります。

まずはじめに、両端Type-Cのケーブルを紹介します。既に説明したとおり、コネクタの形状は同じでも機能はバラバラですので注意してください。

USB3.1gen2,PD,alt mode

USB Type-Cケーブルとしては「全部入り」の製品です。例えば、USB Type-C入力に対応したディスプレイをMacBookのThunderbolt3ポートに接続する場合などにも使えます。

USB3.1gen2,PD

伝送速度が速いので外部記憶装置(外付けHDD等)との接続ならこれ。

USB3.1gen1,PD

コスト重視ならこれ。

USB2.0

スペック的には最低限のUSB Type-Cケーブルです。下記製品は電源アダプタの付属ケーブルであり、規格としてはUSB2.0にしか対応していません。

さらに、様々な端子の製品をUSB Type-Cに接続するための変換ケーブルを紹介します。変換ケーブルにはそれぞれの目的に必要な機能(例えばHDMIとの変換ケーブルであればHDMI代替モード)が備わっているため、特に注意しなくても最低限の仕事はしてくれるでしょう。

Displayport変換ケーブル
HDMI変換ケーブル

Thunderbolt3ハブ

MacBookのようにThunderbolt3ポートを1つしか持たないパソコンに複数の周辺機器を同時に接続するためには、Thunderbolt3ハブが必要です。

Apple御用達の周辺機器メーカーであるBelkin製のThunderbolt3 Dockくらいしか選択肢がありません。価格的にもわりと高価な品物です。

また、ノーブランドですがMacBook Proに直付けの専用ハブもありますのでご参考まで。

おわりに(インターフェースい関する雑感)

非常に長い文章をお読みいただき、ありがとうございました。上でも書きましたが、Thunderbolt3も(Thunderbolt3の土台である)USB Type-Cも、どちらも非常に高機能で魅力的なインターフェースであることは間違いありません。

Thunderbolt3については、実質的に最長2mというケーブル問題はありますが、USBとしても映像ケーブルとしても(PD対応なら電源としても)使える活用範囲の広さは絶対的な魅力です。

USB Type-Cについては、少なくともUSB2.0の上位互換として普及すべき規格ですが、その障害となるのはPCの買い換えペースが鈍っていることです。2000年代初頭のように、5年に1度くらいのペースでPCが買い換えられれば、あっという間に普及するはずです。

しかし、ここ最近、皆が当たり前のように無線イヤホンを身に着けているように、世の中の流れは確実に有線から無線へと向かっています。Thunderbolt3が過去の遺物となる時代に、私たちはどのような生活を送っているのか、ぜひ夢に見て待とうではありませんか!