この記事では週刊ファミ通「新作クロスレビュー」から、36点以上のプラチナ殿堂入りソフトをピックアップしてご紹介しています。評価点数順にランキングしているので、「ゲームやりたいんだけど何か良いソフト無い?」という方にオススメです。
- 今週のプラチナ殿堂入り
- 総計39点 ~年度代表級の神ゲーです~
- 総計38点 ~神ゲーだから買おう~
- 総計37点 ~あと一歩で神ゲーな領域~
- 総計36点 ~オール9は良ゲーのお墨付き~
- 35点 ~内容を吟味してから買いましょう~
- プレイレビュー
今週のプラチナ殿堂入り
2022年7月1日号のファミ通クロスレビューでは、「ファイアーエムブレム無双 風花雪月」が36点でプラチナ殿堂入りしました。
ファイアーエムブレム無双 風花雪月 - Switch - コーエーテクモゲームス
Amazon's data(2022.06.26現在)
レビュー数 10件・評価 ★★★★ 3.5点・参考価格 6768円
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わたしも発売日に購入しプレイしていますが、戦闘以外は原作そのもので、むしろ原作以上に遊びやすく改善されており、単調になりがちな無双バトルもSランク獲得のために中毒性の高い作り込みがなされています。ファミ通評価は36点ですが、風花雪月の原作ファンなら40点満点で間違いないクオリティの作品です。
なお、2021年版プラチナ殿堂入りゲームリストは下記をご覧ください。PS5の品薄により専用ソフトが出てこないため、Switchが孤軍奮闘した1年であった印象です。個人的にプレイした中では「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」がお勧めですが、もう少し大人が楽しめるゲームが充実すると良いなと思います。
総計39点 ~年度代表級の神ゲーです~
39点以上のタイトルは、年に1本か2本という「年度代表級」の神ゲーです。ゲームファンなら「経験」としてプレイしておくのもアリでしょう。
Elden Ring【10.10.10.9】
対応機種:PS5/4、XBox
発売日:2022年2月25日
ジャンル:アクションRPG
短評:いわゆる「死にゲー」の直系本家。オープンワールドと移動手段(馬)で遊びやすくなったとの評がある一方、ダンジョンは使い回しとか、難易度を上げるためだけのゲーム性を無視したボスキャラなど、フロムゲーファンからの酷評も多い。ファミ通はややフロムゲーに甘い?印象もあり。
【PS4】ELDEN RING - フロム・ソフトウェア
Amazon's data(2022.03.29現在)
レビュー数 1件・評価 ★★★★ 4.2点・参考価格 6899円
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総計38点 ~神ゲーだから買おう~
クロレビ38点は《ファン待望》というレベルの神ゲーです。ファミ通を毎週チェックしていても、数ヶ月に1本という頻度でしかお目にかかれません。
グランツーリスモ7【9.10.9.10】
対応機種:PS5/4
発売日:2022年3月4日
ジャンル:レース
短評:ファミ通評価とは反対にAmazonでは課金要素への酷評が多い。
【PS4】グランツーリスモ7 - ソニー・インタラクティブエンタテインメント
Amazon's data(2022.04.13現在)
レビュー数 510件・評価 ★★★★ 3.8点・参考価格 4899円
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Pokemon LEGENDS アルセウス【10.9.9.10】
対応機種:Switch
発売日:2022年1月28日
ジャンル:アクションRPG
短評:ポケモンのスピンオフ的な作品で、外観的には従来の2Dから3Dに、しかもアクションRPGとなったこともあり、ゲームの印象がガラリと変わっている。ご長寿作品にありがちなマンネリ打破という点でも高く評価されるべき。
Amazon's data(2022.02.25現在)
レビュー数 2件・評価 ★★★★★ 4.5点・参考価格 5230円
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総計37点 ~あと一歩で神ゲーな領域~
あと一歩で神ゲーなのがクロレビ37点のタイトルです。分厚い「36点の壁」を超えた、良ゲーの代表格とも言える作品です。
Ghostwire:Tokyo【9.9.10.9】
対応機種:PS5
発売日:2022年3月25日
ジャンル:アクション・アドベンチャー
短評:まずは、PS5専用ソフトという点に敬意。Falloutシリーズを手がけたベセスダソフトワークスによる、渋谷を舞台とした妖怪アクションゲー。「ホラー要素は少なめだけど、しっかり怖い」という口コミなので、そのあたりを受け入れられるかがポイント。個人的には、現実都市を舞台に使う場合、商業施設や飲食店は95%以上再現してくれないと興醒めしてしまうタイプなので見送り。
Ghostwire:Tokyo(ゴーストワイヤー トウキョウ) -PS5 - ベセスダ・ソフトワークス
Amazon's data(2022.04.23現在)
レビュー数 100件・評価 ★★★★ 4.0点・参考価格 5500円
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Horizon Forbidden West【9.9.9.10】
対応機種:PS5/4
発売日:2022年2月18日
ジャンル:アクションRPG
短評:SCE謹製のARPG大作。間違い無く良ゲーではあるが、人物や部族の関係性など説明不足は否めず、前作プレイが前提なのは残念。バトルは敵の位置関係が分かりづらく、ステルスしても別の敵に発見されるので、結局は大味なプレーになりがち。
【PS4】Horizon Forbidden West - ソニー・インタラクティブエンタテインメント
Amazon's data(2022.03.29現在)
レビュー数 441件・評価 ★★★★ 4.2点・参考価格 5000円
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Lif is Strange: True Colors【9.9.8.9】
対応機種:Switch,PS5/4,XBX,XBO
発売日:2022.2.25
ジャンル:アドベンチャー
短評:フランスのゲームスタジオが開発し、スクエニがグローバル展開している人気シリーズ。「超能力を持った主人公によるアドベンチャーゲーム」という設定は変わらず、本作では「他人の感情を読み取る」能力を駆使していく。派手な演出やゲーム性より、フランス映画的な雰囲気が好きな人なら楽しめるかも。筆者は2016年発売の第1作をプレイしましたが、ストーリーを進めるための手掛かりを集めるのが億劫(例えば、部屋の中から写真を見つけるような作業の繰り返し)で、クリアせずに放り出してしまいました。
Amazon's data(2022.03.10現在)
レビュー数 20件・評価 ★★★★ 3.8点・参考価格 5692円
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総計36点 ~オール9は良ゲーのお墨付き~
良ゲーの「お墨付き」とも言えるのがクロレビ36点です。レビュアー全員が平均9点をつけており、安心して購入&プレイすることができます。
eBASEBALL パワフルプロ野球2022【9.9.9.9】
対応機種:PS4、Switch
発売日:2022.4.21
ジャンル:スポーツ
短評:パワプロ最新作。36点という評価は、完成されすぎていて新味の無さからでしょう。プロスピが毎年は発売されない(選手データはアップデートで更新可能)ので、毎年新作を楽しめるのは大切。PS版は4のみ発売なのが残念ですが、本作はSwitchで買うべきなので問題は少なめかと。
ワンダーランズ【9.9.9.9】
対応機種:PS5/4、Xbox
発売日:2022.3.25
ジャンル:シューティングRPG
短評:「ボーダーランズ2」からのスピンアウト作品。原作が「ヒャッハー」と形容される濃いめの作品のため、世界観を楽しめるかが決め手となりそう。
【PS4】ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界 - テイクツー・インタラクティブ・ジャパン
Amazon's data(2022.04.23現在)
レビュー数 24件・評価 ★★★★★ 3.5点・参考価格 5800円
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星のカービィディスカバリー【9.9.9.9】
対応機種:Switch
発売日:2022.3.25
ジャンル:アクション
短評:カービィ初の3Dアクション。ずば抜けた神ゲーでもないが、Amazonレビューで非常に好意的なものが多いのは良ゲーの証。
星のカービィ ディスカバリー -Switch - 任天堂
Amazon's data(2022.04.13現在)
レビュー数 546件・評価 ★★★★★ 4.6点・参考価格 5090円
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35点 ~内容を吟味してから買いましょう~
プラチナ殿堂の最低ラインがクロレビ35点です。間違いなく良ゲーですが、レビュアーの誰かが低評価をつけているケースもあるので注意してください。
トライアングルストラテジー【8.9.9.9】
対応機種:Switch
発売日:2022.3.4
ジャンル:シミュレーションRPG
短評:希少なタクティクスRPG。ストーリー要素強めなので、ファイヤーエムブレムと比べるとテンポに欠ける。斬新な要素が多く意欲作であることは間違い無いが、戦闘マップが非常に見づらく、カーソル移動の操作性もイマイチなのは残念。かえってファイヤーエムブレムの完成度の高さを再確認させられてしまう。35点は妥当な評価かと。
TRIANGLE STRATEGY(トライアングルストラテジー)-Switch - スクウェア・エニックス
Amazon's data(2022.03.10現在)
レビュー数 94件・評価 ★★★★ 3.7点・参考価格 6180円
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Sifu【9.9.9.8】
対応機種:PS5/4
発売日:2022.2.8
ジャンル:アクション
短評:洋物のカンフーアクションがプラチナ殿堂に飛び込んできた。ファミコン時代の「スーパーチャイニーズ」を超リアルにしたらこんな感じ?という印象。難易度高めのようだが、受けやパリィから反撃がキマッたときの爽快感は体験してみたい。
プレイレビュー
Horizon2 Forbidden West ★★
Horizon2 Forbidden Westをクリアしましたので、さっそくレビューしてまいります。ちなみに、クリアレベルは39、クリア時点のストーリー進行度は42%、プレイ時間は64時間となります。
【PS5】Horizon Forbidden West - ソニー・インタラクティブエンタテインメント
Amazon's data(2022.06.18現在)
レビュー数 703件・評価 ★★★★★ 4.5点・参考価格 14520円
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新規性 ★★
かつてのZoidを連想させる生き生きとした機械獣が闊歩する世界が本作の特徴であり、背景や人物の描写も含め、グラフィックは最強レベル。とはいえ、第2作ともなると新規性に物足りなさを感じざるをえない。ゲームシステムはよくあるアクションRPGで、スキル関係に使いづらいものが多いこと以外は特に不満はなかった。
難易度バランス ★★★★
難易度はストーリーからベリーハードまでの5段階に加えてカスタムも可能なため、あらゆるプレイヤーに対応可能。資源獲得のため攻撃部位に照準を合わせる必要があるため、難易度を下げてもボタン連打にならないのが良い。なお、機械獣相手には基本的に飛び道具で戦うが、攻撃動作に時間がかかる一方で、機械獣の動きが速すぎるという問題はある。
ストーリー ★★
ゼニス、オセラム、カージャ、シャドウカージャ、テナークス(及びその逆賊)、エクリプス、ノラ、ウタルなど、多くの部族や勢力が登場し、さらに、ストーリーの鍵を握る人物が多数登場するため、はっきり言って中盤あたりまで意味不明。サブタイトルにもあるとおり禁断の西部(Forbidden West)を目指すという物語だが、途中から西への移動すら目的ではなくなる。ラストも次回作を予告する中途半端な幕切れ。
総合 ★★
プレステ5のテレビCMにも使われるPS陣営の代表タイトルで、ボリュームだけなら超大作ではある(もちろんグラフィックも最高だが)。
最大の欠点は、ストーリー展開の分かりづらさ。「ゴースト・オブ・ツシマ」のように元寇軍という終始一貫した敵がいるわけではなく、部族同士の争いに翻弄されつつ、中盤以降に地球人の敵みたいな連中がひょっこり出てくる展開。さらに、その宇宙人の親玉がラスボスというわけでもなく、長編小説の草稿並みにチグハグなストーリーでした。クリアまでの63時間、ほぼ五里霧中でプレイし続けた印象。
戦闘に関しては資源収集という目的もあるため緊張感があり良かったものの、敵キャラの大部分である機械獣相手には直接攻撃武器(槍)を使う機会が無かったのが残念。また、敵の弱点属性が6つくらいあるものの、ここまで細かいと武器の切り替えが面倒なだけなので、もっとシンプルにすべき。
また、飛行による移動手段の獲得がゲーム終盤となるため、装備強化のための資源収集やサブクエストをこなすのに支障となる。もっとも、装備を強化してもアクションが増えるわけでもないため、資源収集に時間を使うなら難易度を下げたほうが賢いのかもしれない。
あと、最近のアクションRPGにありがちなゲーム内ゲーム(本作ではチェスのようなテーブルゲーム)に関しては、こちらが敵の攻撃範囲に入るまで攻めてこない思考ルーチンとなっており、時間はかかるはストレスは溜まるわで最低の出来。ウィッチャー3のようなカードゲームのほうが、手軽に遊べてゲーム中の気分転換には適していると思います。
トライアングルストラテジー ★★★
スクエニの「トライアングルストラテジー」の2周目をクリアしましたので、さっそくレビューしてまいります。このゲームは、1周目クリア時と2周目クリア時とでは、だいぶ評価が異なると思います。
TRIANGLE STRATEGY(トライアングルストラテジー)-Switch - スクウェア・エニックス
Amazon's data(2022.04.23現在)
レビュー数 653件・評価 ★★★★ 4.1点・参考価格 5539円
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新規性 ★★★★
タクティクスRPGは決して新ジャンルではないし、本作はタクティクスRPGとしての目新しさも無いものの、スクエニのタクティクスRPGというだけで新鮮味がある。「ファイヤーエムブレム」や、かつて「タクティクスオウガ」にハマった人なら、買わないという選択肢の無いゲームかと思われます。
難易度バランス ★★★
難易度はVery EasyからHardまでの4段階で選択可能だが、Normalでも全滅は普通で、Easyでもキャラを死なせずにクリアするのは容易とは言えない。敵軍のほうが手駒や地形・配置で優勢なマップが多く、うっかり敵軍の攻撃可能範囲に侵入すると、あっという間に詰む。
撤退しても経験値を失わないため、レベル上げは容易(敵軍レベルより4つくらいレベルが低いと、アイテム使用だけでレベルが上がる)。ただ、ストーリーの進捗以上にレベルを上げることが困難な仕組みなので、レベルを上げれば難易度が下がるというわけでもない。
タクティクスRPGの醍醐味は、ギリギリのところで味方を失わずにクリアするのが醍醐味であり、そこに難易度Normalを調整する努力をしてほしかった。味方が死んでもペナルティは無く、「最後まで生き残っていたほうが勝ち」と言わんばかりの勝利条件は微妙と言わざるをえない。
戦闘の面白さ ★★
はっきり言うと残念。魔法、特殊能力、アイテム、マップ上のギミックなど、攻略手段が多すぎるせいで、かえって詰め将棋のような戦略性が失われている。
キャラの特殊能力は把握困難なほど多彩で、まるで「ブレイブリーデフォルト」のアビリティのようでもある。それらを組み合わせれば、「こんな攻め方もあるんだ!」という楽しみ方もあるのだろうが、それをタクティクスとは呼ばないと思う。
ファイヤーエムブレムのように、「剣・槍・斧」の三すくみ関係くらいのシンプルなルールにとどめたほうが、むしろファンのニーズに忠実ではないかと思われる。
ストーリー ★★(1周目)★★★★(真エンド)
この作品ほど1周目と2周目(真エンド)とで評価の異なる作品は珍しい。攻略情報を見ずに1周目をプレイすると、3パターンのエンディングへと分岐するが、いずれも後味の微妙なバッドエンドとなる。しかし、2周目で真エンドをプレイすると、1周目のバッドエンドが伏線として重なり、なんとも言えない幸福感に包まれる。後述のとおりゲームのテンポが悪いので初回クリアだけで疲れてしまうが、ぜひ真エンドをプレイしてほしい。
テンポの良さ ★★
ストーリーにこだわった代償かもしれないが、画面を見させられているだけの時間が長すぎて、なかなか次の戦闘マップに進めないのがもどかしい。
さらにテンポを悪くしているのが、本作ならではの「信念の天秤」システム(単純にAかBかの選択を迫られるのではなく、登場キャラによる投票でAかBかを決める)である。最初こそ目新しく感じたが、プレイヤーはどちらかの選択肢に投票するよう登場キャラを説得する必要があるので、結局は自分で選んでいるのと同じである。真エンドでは信念の天秤がやや伏線として使われているので全否定はしないものの、余計な手間を増やしている印象のほうが大きい。
総括 ★★★
真剣に改善すべき課題が1つや2つではないため手放しに良ゲーとは言えないものの、先に着手したHorizon(PS5)を捨て置いて周回プレイしてしまったのだから、古くからのスクエニファンには刺さるゲームではある。ただ、タクティクスRPGとしての完成度はファイヤーエムブレムに及ぶべくもない。本作は、ブレイブリーデフォルトやオクトパストラベラーなど、新たな方向性を見つけるためのスクエニによる実験的作品の一つと考えたほうがよさそうではある。