1986年発売の伝説的クソゲー「たけしの挑戦状」。8月15日にiPhoneアプリで公開されたので、さっそくプレイしてみたよ。個人的には「10年早すぎた名作」だと思うけど、クソゲー要素もフル満載なので購入するなら自己責任でね!
こんにちは、ねかぱんです。
1986年にタイトーから発売された伝説的クソゲー「たけしの挑戦状」。ついにiPhoneアプリとして復刻したので、さっそくプレイしてみましたよ。
たけしの挑戦状って何だ?
まずは原作ソフトの紹介から。
1986年、タイトーから発売。
ファミコン本体の発売が1983年なので、かなり初期の作品ですよね。名作も多いけど、クソゲーも多い時代でした。
タイトーといえば、名作「バブルボブル」が有名。残念ながら10年以上前(2006年)に会社は消滅してしまい、いまはスクエニが全事業を引き継いでいるそうです。
当時、ファミコンに熱中していたビートたけしが、「今までにない独創的な発想を入れたい」という発案で、開発元のタイトーにアイデアを売り込んだとか(異説あり)。
ざっくりゲーム概要
基本的には横スクロールのアクションゲームで、そこにアドベンチャー要素(謎解き)が加えられています。一部、シューティングゲームも含まれているので、当時としては斬新だったと思います。
横スクロール格闘アクションなのに、なぜかパラグライダーゲームあり
あらすじは、サラリーマンである主人公が、島に眠る財宝を探しに行くという破天荒なストーリー。ちなみに本作のサブタイトルは「ポリネシアンキッド 南海の黄金」です。なんとなく「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」を思い出してしまいました(こちらは名作)。
ソフトの外箱に「今までのゲームと同じレベルで考えるとクリアー出来ない」と書かれているとおり、難易度的には序盤から相当ハードです。
パッケージどおりのとても常識では考えられないような仕様や謎解きなど不条理ともいえる内容が多く、雑誌『ファミコン通信』でのクソゲーランキングでも1位を獲得しており、雑誌『ゲーム批評』やクソゲーを取り上げた書籍などでクソゲーの代表格とされることが多い。出典:wikipedia
ファミ通認定の公式クソゲーw
実際、ビートたけしもネタで本作に言及することが多く、原作者本人も認める「クソゲー」なのです。
一方で、ジャンルにとらわれないゲーム設計を評価する声もあり、『早すぎたグランド・セフト・オート』との声も。ちなみにグランド・セフト・オートは、たけしの挑戦状から10年後に発売された北米発の洋ゲーで、累計2億本以上売れている怪物的ヒット作です。
主人公が消費者金融のサラリーマンというヤクザ的な設定を踏まえると、セガの「龍が如く」にも近いように思えますね。
グランド・セフト・オートと龍が如くの開発者がインスピレーションを受けたかどうかは分かりませんが、とりあえず印象には残るゲームだと思います。
経験する価値あり。とにかく濃すぎてツッコミどころ満載だけど、まじで即死にゲーな難易度の高さで先に進めない。
ではさっそくプレイしていきます。
アプリを起動すると、いきなりメニュー画面が表示されます。
ふつうのソフトでは、プログラムのローディング時間を稼ぐために、開発メーカーのロゴ(このソフトの場合はTAITO)が表示されるんですが、そういう無駄が省かれているのは好印象。実際のところ、プログラムもかなり軽いと推測します。
主人公は消費者金融のサラリーマンなのに、Aボタンは「パンチ」とかw
主人公は消費者金融のサラリーマンという設定。いきなり昭和的な闇の部分を感じる設定に噴飯してしまう人も多いでしょう。
いきなり社長から軍資金(給料)を貰います。営業成績が悪いので給料が少ないとのこと。
画面下のSELECTボタンから所持金を確認すると、「0200000えん」とのこと。
単位は「えん」。ゴールドとかゼニーではありません。金額もなかなかリアルです。
ちなみに、Aボタンはパンチ、Bボタンはジャンプです。
社長は背後からAボタンで殴れますw
社長を殴ると机にメリ込むのはバグなのか意図したのか、たぶん後者でしょう。
基本はアクション。意味不明なアドベンチャー要素に戸惑う。
会社から出ると、オーソドックスな横スクロールのアクションゲームになります。
主人公の下に表示されているハートマークは体力です。これがゼロになると死にます。
画面に表示されている商店は、単に背景ではなく、上ボタンを押すことで中にはいることができます。このあたりはアドベンチャー要素ですね。
まずは居酒屋に入店してみました。
座席の前に移動して上ボタンを押すと店員に話しかけられます。
ここではお酒を注文できますが、「龍が如く」とは違って、お酒を飲んでも体力は回復しません。なんのために飲むのか不明です。
ちなみに、「びーる」は1,000円、「ほっぴー」は2,000円。よくわからない料金設定なのはご愛嬌でしょうか。
ヤクザに殴られて即死にゲー
アドベンチャーかと思いきや油断できない。
街中にはヤクザがウロウロしていて、いきなり殴りかかられます。
ばっきばき!
パンチ(Aボタン)で反撃できますが、反撃している最中も殴られるので、どんどん体力が減っていきます。
そして、即死にゲー。
無慈悲にゲームオーバーです。
とにかく、敵の攻撃を防ぐ手段が無いのが辛い。ジャンプ(Bボタン)で逃げてもノーダメージでは済まないので、どうやって攻略するんでしょ?これ?みたいな。
コンテニューまでネタ。まだ続けるの?
ゲームオーバー後はタイトル画面に戻ります。
この時点で自分自身のライフが消耗してるんですが、せっかくなのでコンテニューしてみます。このゲーム、クリアできた人すごいと思いますよ。
コンテニューを選ぶと、「こんてにゅうや」という店?が現れます。
画面右にお坊さんらしき人が座ってるので話しかけてみましょう。
坊主「なんのようだね?」
主人公(選択肢)
- げーむをさいかいする
- おやじをなぐる
- はーどもーど
- むてきもーど
とりあえず、「おやじをなぐる」を選択してみます。
坊主「ぎゃーひとごろしー」ってw
そして。。
おいっ(怒
もう兄さん怒るで!
またゲームオーバーか。
普通の神経の人はここで折れる。
追加コンテンツは「むてきもーど」。120円払えばクリアできるのか?
とにかく難易度が高く、理不尽要素が満載なので、クソゲーかつ死にゲーであり、結果的に無理ゲーとなります。
どうしてもエンディングが見たければ、「タイトル画面でパンチを3万回くらい繰り出せば(約1時間必要)エンディング直前の状態からスタートし、エンディングが見られるようにもなっている(出典wikipedia)」という原作の裏技を試してください。
あと、前述の「こんてにゅうや」で「むてきもーど」を選択すると、120円の追加コンテンツで無敵化できます。無敵化すれば、とりあえずヤクザに殴られて死ぬことはなくなるので、ちょっとは難易度が下がるかもしれませんね。
無理ゲーを840円で売って、無敵化を120円で買わせるところがクソ!良い意味でも悪い意味でもクソ!
というわけで、これはゲームではありません。ファミコン史の歴史的資料だと思える人は買って損は無いと思います。以上っ!