こんにちは、ねかぱんです。
ファミ通2018年6月14日号でプラチナ評価(38点)を獲得した「Detroit become human」の体験版を試遊しました。
なんとなくFallout的な洋ゲーかと思ったんですが、ジャンルとしてはアドベンチャーゲームです。6月7日にはLife is Strangeの続編が発売されるので、このジャンルが好きな人には豊作かもしれません。
さて、本作Detroit become human(以下「デトロイト」)についての率直な感想は、ストーリー全編をコンプリートするのは徒労感が大きいけど、アドベンチャーゲームとしての独創性が秀逸なので体験版だけでも試遊してほしい、と思います。詳しくは下記レビューにて述べていきます。
はじめに(作品紹介)
本作の舞台は西暦2038年のデトロイト。
人類は人型アンドロイドの実用化により新たな豊かさを手にしていたが、機械に職を奪われた人々はアンドロイドへの反感を強めていた。
そんな中、「変異体」と呼ばれるアンドロイドが出現し、あたかも自らの意志を持つかのような行動をとり始める。
それは命か、それともモノか?
プレーヤーは3体のアンドロイドの視点から、幾度となくその問いかけを突きつけられる。命をテーマにしたヒューマンドラマ「Detroit」。
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とまあ、本作デトロイトのストーリー設定はこんな感じです。
体験版では警察の交渉人(ネゴシエーター)を務めるアンドロイド「コナー」を操作し、所有者の娘を人質に立てこもるアンドロイド変異体(ダグラス)との説得交渉にあたるというシナリオになっています。
暴走した変異体アンドロイド「ダニエル」
ゲームレビュー
では実際にプレイしてまいりましょう。
プレーヤーは警察交渉人(ネゴシエーター)として、事件現場で情報を集めつつ、人質誘拐犯との説得交渉に臨みます。
ポートピア連続殺人事件と逆転裁判を3Dでプレイしている感じと例えれば伝わりやすいかもしれません。もちろん、ポートピアほど難しくありませんのでご安心をw
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当然のこと、集める情報が多いほど事件解決につながりやすく、さらに、武器を発見すれば犯人を射撃するという選択肢も加わります。
ちなみに、上の画像にも小さく写っていますが、操作は単に◯✕ボタンを押すだけでなく、R3ボタンを格闘ゲームのように倒したり、タッチパッドをフリックするなど、場面場面で異なる操作が求められ、プレイが単調にならないように工夫されています。
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十分に情報を集めたら、いよいよ犯人との説得交渉に臨みます。
ちなみに、情報収集の時間は限られており、制限時間に達すると、その時点で強制的に犯人との交渉を開始しなくてはなりません。
犯人との交渉は、表示される選択肢に従って進めます。このあたりは極めて逆転裁判シリーズ(カプコン)に近いものがあります。
なお、犯人との交渉中も移動は可能なので、犯人との距離を詰めることによって選択肢が変化したり、視界に入った負傷警官に助けを求められるなど、想定外のイベントも発生します。
犯人との交渉はスリリングで楽しめますが、選択肢の意味がやや分かりづらい点はマイナスだと思います。ちなみに本作はフランス開発の洋ゲーです。
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射殺された警官の銃で犯人を脅したところ、逆に頭を撃ち抜かれてしまいましたw この場合はゲームオーバーとなります。
物語はマルチストーリーとなっており、上記のようなバッドエンディングもあれば、グッドエンディングや中間的な結末もあります。
シナリオ終了後には、プレイ結果がチャート式で表示されます。イベントやエンディングをコンプリートためのヒントになりますが、字が小さくて見づらいです。
無料での体験版はここで終了となります。もう一度遊びたい場合は、捜査開始前のポイントから再開することができます。
プレイ所感(総括)
ストーリー ★★★☆☆
操作性 ★★☆☆☆
独創性 ★★★★☆
総合評価 ★★★☆☆
冒頭にも書いたとおり、本作はファミ通クロスレビューでプラチナ(38点)を獲得した、2018年度を代表するゲームタイトルです。モンハンワールドが39点、昨年発売のポケモン直近作が36点であることを踏まえると、本作への評価の高さが分かります。
ドキドキするのは最初だけ
ファミ通レビューでも激賞されていたように、本作のゲームシナリオは緊張感があり、音楽や映像美がシナリオのクオリティを高めています。アドベンチャーゲームとしては、現時点でジャンル最高峰の出来栄えと言って良いと思います。
その一方で、マルチストーリー特有の問題点として、どの選択肢がプレーヤーにとってベストなゲーム体験なのかが分からない、というモヤモヤ感が残ります。
その結果、全てのイベントやエンディングをコンプリートしたくなり、2度目以降のプレイは極めて作業的なものとなってしまいます。
しかも、リプレイ時はミッション開始前のポイントから再開となるため、同じ作業を何度も繰り返す羽目になります。Life is Strangeのように時間を巻き戻すギミックがあれば徒労感を軽減できたのではないかと思います。
ストーリー重視のゲーム作りを目指すならば、シナリオは一本道であるべきなので、本作のマルチストーリーに過度な期待は禁物です。
アドベンチャーゲームとしての独創性は高い
いきなり酷評してしまいましたが、アドベンチャーゲームとしての独創性は秀逸です。
アドベンチャーゲームのジャンルでは、古くはポートピア連続殺人事件や弟切草、カプコンの逆転裁判シリーズなど、これまで数々の名作が生まれてきました。
しかし、従来のアドベンチャーゲームというのは、極論すると「ボタンを連打するだけの単調なゲーム体験」であったとも言えます。
一方で、本作デトロイトでは、行動に時間制限があったり、格闘ゲーム風のボタン操作やタッチパッド操作が求められたり、選択ではなくアクション(犯人と近づくなど)により追加イベントが発生するなど、従来のアドベンチャーゲームとは異質の緊張感に溢れています。
上述したとおり、ストーリー全編をコンプリートするのは大変だと思いますが、ぜひ体験版だけでもプレイすることをお勧めします。
以上となります。